子供達に不人気のピーマンは唐辛子の一種ですが、辛くはありません。それは、唐辛子の辛み成分であるカプサイシンがほとんど含まれていないからです。辛みはなくても苦みと青臭さがあるのが、子供達に好かれない理由です。でもこのピーマン、とても栄養効果が高くて美容にも良いとされています。それではどのような栄養や美容効果があるのでしょうか?
ピーマンってどんな野菜?
野菜売り場に必ずあるピーマンも原産国は中南米で、日本では茨城県が最も出荷量が多いとされています。トマトやキュウリと同じように6月~8月の旬の夏野菜です。馴染みのある緑色は未熟な状態で、暫く放っておくと完熟して赤くなります。中にはオレンジ色や黄色になるものもあります。パプリカやフルーツピーマンも同じピーマンの仲間で、唐辛子を改良したものです。
ピーマンに含まれている栄養素と効果
■クロロフィル
クロロフィルはピーマンの緑の色素に含まれる成分で、抗酸化作用や免疫力を高めてがんを防止する作用があります。又コレストロール値を下げて、デトックス効果も得られます。
■ヒラジン
ピーマンの香りに含まれるヒラジンは、種の部分に多く含まれています。血液をサラサラにする効果があり、心筋梗塞や脳梗塞の予防に有効です。
■鉄・カルシウム
ピーマンには鉄やカルシウムが豊富に含まれ、血行を良くして肌を滑らかにします。
■ポリフェノール(クエルシトリン)
これがピーマンの苦みの正体です。けれど抗酸化作用が強く有害物質を無害に変える作用があり、生活習慣病予防に役立ちます。
■β-カロテン
β-カロテンには活性酸素を除去する働きがあり、老化の促進を押さえて生活習慣病を予防します。体内でビタミンAに変換される性質も持っています。
■ビタミンC
ビタミンCは、ピーマンの栄養素の中でも代表的な成分で様々な効能があります。免疫力を強化し抗酸化作用の効果も優れています。特に女性に嬉しい美容効果があり、シミやソバカスを防いで色素沈着の予防に効力を発揮します。
■ビタミンP
ビタミンCは熱に弱いとされていますが、ピーマンの場合は加熱しても余り壊れることはありません。それは、ビタミンPがビタミンCの加熱による酸化を防いでいるからです。
■ビタミンA
ピーマンの中にあるビタミンAは、ビタミンCと同じ位大量に含まれています。疲労回復や夏バテ予防に効果があり、皮膚や粘膜を正常に保つ働きもします。
■ビタミンE
ビタミンEも豊富に含まれ、脂溶性で抗酸化作用があります。
■ビタミンB群
ビタミンB1、B2は夏バテ対策には欠かせない栄養素で、加熱に強いのが特徴です。
ピーマンをもっと知ろう!
ピーマンの効果的な調理法
①苦味を抑える
苦み成分であるクエルシトリンを押さえるには、切り方にポイントがあります。縦切りにすると苦みが出ず、子供でも食べることができます。また炒めることによって苦みや青臭さが消え、肉類と合わせることでより美味しく頂けます。また、調理法ではありませんが、最近ではピーマンが苦手な子どもにも食べて貰えるよう、生産者による苦みを押さえたピーマンの開発も進んでいるようです!!
②ピーマンは丸ごと調理
ピーマンの中のわたと種は捨てる人がほとんどです。けれどわたも種も果肉より栄養価が高いと言われています。見た目で捨ててしまいがちですが、調理すると美味しく食べることができます。カレーや炒め物なら丸ごと入れても気になりませんね!
③炒め物が最適
ピーマンと油は相性が良く炒め物には適しています。野菜だけでなく肉類と炒めることでより旨味が増します。
美肌やダイエット効果も?! ピーマンの栄養素が身体にもたらす効果
①生活習慣病の予防
免疫力をアップし、老化、生活習慣病を予防します。
②疲労回復
夏バテを防ぎ、疲労回復を進めます。
③冷えを改善
辛み成分のカプサイシンが変化したカプシエイトが含まれている為、冷え改善に役立ちます。
④脂肪を分解
血糖値を上げずに脂肪を分解し、ダイエット効果もあります。
⑤美肌効果
ビタミンCがレモン以上に入っている為、アンチエイジング効果が優れています。
【まとめ】
ピーマンは日にちを置くことで赤く熟し、甘みと栄養分が増してきます。これなら子供にも好まれる筈なのに、何故未熟なままで販売するのでしょうか。それは生産者に手間が掛かり、保存期間が短いというデメリットがあるからなんだそうです。
苦みのあるピーマン。「子供時代には苦手だったけれど、大人になってから好物になった」という方結構多いのではないでしょうか?
旬の物というのは上手くできていて、その時々に合わせた効果、効能をもたらしてくれます。昔の人が「旬の物を食べていたら間違いない!」と言ったのもちゃんと理由があったという事ですね!
夏場ピーマンをしっかり食べることで美肌効果がアップし、ダイエット効果も得られるのですから、旬のピーマンは女性には欠かせない野菜です。
「美味しく美しく」をピーマンで叶えましょう!
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