
毎年春になると、鼻水やくしゃみが止まらない、目がかゆいなど辛い花粉症の症状に悩んでいる方も多いのではないでしょうか?実は日本人の25%が花粉症(※)だといわれていて、まさに「国民病」です。花粉症の症状を普段の食事で緩和できたらいいですよね。完全に症状を改善することはできませんが、食事で花粉症の症状を緩和できることを知っていますか?今回はオススメの食品と控えたい食品を食事のポイントとあわせてご紹介します。
(※)馬場廣太郎ほか 鼻アレルギーの全国疫学調査2008(1998年との比較) — 耳鼻咽喉科医およびその家族を対象として —
そもそも花粉症とは?
スギやヒノキなどの植物の花粉が原因で生じるアレルギー症状を「花粉症」と呼びます。体内に花粉(アレルゲン)が入ってくると、身体はそれらを取り除こうとします。その際、体内に「ヒスタミン」などの物質が分泌され、ヒスタミンが鼻水やくしゃみなどの症状を引き起こしています。つまり、アレルギーを緩和させ、ヒスタミンなどのアレルギー物質の分泌を抑えることが花粉症の症状を和らげることに繋がるのです。
食事で花粉症の症状を緩和するための2つのポイント

ビタミンA・C・Eを意識しよう
花粉症のようなアレルギー症状は免疫力を上げると、症状が緩和されるといわれています。ビタミンA・C・Eには免疫力低下の原因となる「活性酸素」を除去する抗酸化作用があります。ビタミンA・Eは油と相性が良い栄養素なので、炒め物やドレッシングをかけて摂ると、吸収率が高まります。
腸内環境を整える
免疫機能を司る免疫細胞の60%以上が腸に集中していることを知っていますか?腸内環境を整えることは免疫力アップ、アレルギー症状緩和に繋がります。
花粉症の方にオススメの食品

乳酸菌飲料や納豆
ヨーグルト、納豆、キムチ、味噌、チーズ、乳酸菌飲料、飲むヨーグルトなどには、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が豊富に含まれています。これらは腸内の悪玉菌を減らし、体内の老廃物を排泄してくれるので、腸内環境改善に繋がります。
野菜やきのこ類
野菜、果物、芋類、海藻、きのこ類に多く含まれる食物繊維は乳酸菌と同様、腸内環境を整えてくれる働きがあります。また野菜や果物には、抗酸化作用のあるビタミンも豊富に含まれています。同時に色々な種類の栄養素を摂ることでさらに高い抗酸化作用を発揮するので、バランスよく食べるように心がけ得ましょう!
■ ビタミンA
緑黄色野菜(人参・トマト)、うなぎなど
■ ビタミンC
果物(キウイフルーツ・グレープフルーツ)、パプリカ、ブロッコリーなど
■ ビタミンE
うなぎ、鮭、アボガド、ごま、ナッツ類など
食物繊維は善玉菌のエサになるため、善玉菌の増加を促進してくれる嬉しい効果もあります。
青魚
サバやアジに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタイン酸)は、ヒスタミンの働きを抑えます。
チョコレートやあずき
チョコレートやあずきに含まれるポリフェノールは細胞の老化を抑制する、抗酸化作用があります。細胞の老化を抑制することで、免疫力が高まりアレルギー反応を緩和することができます。ポリフェノールは体内に長時間留まることができないので、毎日少しずつ取り入れて、常に体内にポリフェノールがある状態を作りましょう。
エゴマ油やシソ
エゴマ油やシソには、αリノレン酸が含まれています。これは体内でDHAやEPAに変わり、アレルギー症状を抑え体質を改善してくれる働きがあります。しかし油の摂りすぎはNGです。1日ティースプーン一杯程度を目安にして下さいね。
油の詳しい情報はこちらの記事から↓↓↓
レンコン
レンコンの粘り成分であるムチンには、粘膜を保護する成分が含まれています。また抗酸化作用があるポリフェノールはムチンと相性抜群!相乗効果で、アレルギー症状をより抑えます。
レンコンの詳しい情報はこちらの記事から↓↓↓
花粉症の方が控えたい食品
ここからは、体質を改善するために控えて欲しい食品を紹介します。
アルコール
アルコールを分解する時に発生するアセトアルデヒドは、ヒスタミンの生成を促すため、花粉症の時期にはオススメできません。普段、お酒を飲む習慣がある方は、休肝日などを設けるといいかもしれないですね。
脂の多い肉や揚げ物
油が多い食品は、腸内の悪玉菌を増やす原因となります。腸内の悪玉菌が増えると、善玉菌が減り、アレルギー症状を起こしやすくなります。脂がのっている肉類、揚げ物、マーガリンなどの脂質が多い食品は控えるようにしましょう。
香辛料や刺激が強い物
鼻の粘膜を刺激し、アレルギー症状を促進する恐れがあります。摂りすぎなければ問題はありませんが、花粉の時期はなるべく控えた方が安心ですね。
まとめ
いかがでしたか?残念ながら食事は薬と違い、即効性や絶対治るというようなことはありません。大切なのはバランスの取れた食事を基本に、少しずつ体質改善していくことです。体の内側からの花粉症対策にぜひお役立て下さい!
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